請求書の処理の流れとは?詳しく解説!
請求書の処理業務は、経理業務の中でも手間がかかる業務内容の一つです。経理業務を始めたばかりの人にとっては、受け取ってから実際に支払うまでの過程が多く、覚えることが多いでしょう。
一つの請求書処理を行うだけでも多くの人が関わっているケースが多く、請求書処理はすぐに行えるものではありません。今回の記事では、請求書処理の流れをわかりやすく解説します。
1.請求書の処理の流れ
請求書を処理するまでの流れには、7つの行動が必要になります。
改めて請求書処理の流れを見直したい人や、業務効率化をはかる際の参考となれば幸いです。
請求書の受領
まずは取引先などから請求書を受領します。紙の場合は郵送で受け取ることがほとんどです。PDFなどの電子データで送られてくる場合は、メールや専用のWebサイトやシステムを通して送付されます。
請求書は、経理担当者が直接受け取る場合と、実際に取引を行っている担当者が受け取る場合があるでしょう。どちらの場合でも、最終的には経理担当者が請求書を処理します。
請求内容の確認
請求書を受け取ったら、内容を確認します。この時、ただ請求書に書かれている内容を見るだけではなく、内容に間違いがないか厳重にチェックします。確認せずに支払い手続きを進めてしまうと、支払いミスが起きるかもしれません。
請求書で確認する項目は、以下の9つです。
- 宛名:会社名、部署が正しいか
- 発行事業者名:取引先が正しいか
- 請求書発行日:発行時期が正しいか
- 取引年月日:帳簿と一致しているか
- 取引内容・金額:認識と一致しているか
- 消費税:計算方法・適用税率が正しいか
- 支払期限:適正なものか・迫っていないか
- 振込口座・振込手数料:初回は支払い担当へ確認
- 添付資料:請求書と整合性がとれているか
このように、請求書で確認する項目はたくさんあります。初めての取引先の場合は、振込口座や発行事業者名を特に確認しましょう。間違った口座に振り込んでしまうと、払い戻しや入金遅延などの問題が発生します。
確認する請求書の数が多いと、請求書を1つずつ確認するのは大変な作業です。予め確認する項目を抑えておけば、効率よく確認できるでしょう。
支払依頼書作成
請求書の内容が正しいものだと確認できたら、支払依頼書を作成します。支払依頼書とは、請求書の詳細を示し、請求書の内容に問題がないことを確認するためのものです。社内での承認を得るために必要な書類で、請求書とは別の書類です。
取引担当者が請求書を受け取る場合は、確認後に支払依頼書を作成して経理担当者に渡します。経理担当者が作成する場合は、上長などの上司に確認を依頼します。
取引内容をデータに記載
請求書の取引内容は、帳簿に記載します。会計システムを導入している場合は、請求書の記載内容に沿った項目を帳簿につけます。
支払いを一括で行うためにフォームバンキング(FB)を取り入れている企業は、FBデータを作成しなければなりません。その場合は、Excelを使ってフォーマットに沿ったデータを作るのが一般的な方法です。
承認を受けたら費用を支払う
上長から支払の承認を受けたら、実際に請求書に記載された費用を支払います。支払い期限に間に合わせることが大前提なので、承認を待つ時間を考慮して支払依頼書を作成すると安心です。
なお、実際に企業に支払いを行う時は、帳簿に記帳した担当者とは別の人に任せましょう。会社の部署数や人数が多い場合は、不正防止と二重チェックのために実施しています。規模が小さい企業の場合は、すべての作業を兼任する場合もあります。
支払の消込を行う
支払いが完了したら、支払の消込を行います。消込とは、買掛金や未払金の残高を減らす業務のことです。支払い後すぐに行うことで、後々出金データがあわないといった問題を防げます。
消込処理を行う場合、支払管理表と実際に支払をした口座の出金データを合わせて確認しなければならないため、溜めてしまうと作業が滞ってしまいます。毎回すぐに行うことで、ミス防止にもなるでしょう。
請求書の原本保管
支払いが終わった請求書は、7年間原本保管する必要があります。紙で受け取った請求書の場合は、ファイリングするかスキャナで電子データ化して保存する方法があります。
PDFなどの電子データで受け取った場合は、必ず電子データのまま保存しなければなりません。以前までは、印刷して紙で保存していた企業が多いでしょう。しかし、電子帳簿保存法の改定により、電子データは電子データのまま保存する決まりとなりました。
そのため、紙と電子データの2通りで受け取っている企業の方は、電子データでの原本保管にまとめるとわかりやすいです。
請求書の管理を行う経理業務って?
請求書の管理を行う経理担当は、どのような業務を行っているのか?という疑問を持つ方も多いかと思います。下記のページでは「経理の仕事の1日の流れ」や「経理業務の1年間のスケジュール」をご紹介しています。経理業務に興味がある方は是非チェックしてみてください。
2.請求書処理の課題
今回紹介したように、請求書の処理業務は多くのステップを踏んでいます。そのため、請求書処理には多くの課題を抱えている企業が多いでしょう。
一般的に課題と感じる内容には、以下のようなものが挙げられます。
- 紙と電子データ2通りの対応が必要になる
- 受領方式が取引先ごとにわかれるため、取りまとめが大変
- 承認してもらう流れで時間がかかる
- 確認漏れにより未払いが発生する
取引先によって、請求書の管理方法は異なります。そのため、紙で送ってくる取引先と電子データで送ってくる取引先では、対応方法を変えなければなりません。一つ一つ対応を変えていると、それだけで時間がかかってしまいます。
また担当者を分けている企業は、一つの請求作業に多くの人員を割くことになるでしょう。時間がかかり、効率が悪くなってしまいます。
また、請求書処理で確認漏れが生じた場合は、未払いが起きる可能性があります。取引先に迷惑をかけるため、信用を失ってしまうかもしれません。請求書処理にまつわる課題を抱えている企業は、解決策を検討したいところです。
3.請求書処理を効率的に行うには?
請求書処理を効率的に行うためには、請求書を一括管理できるシステムを導入するのが良いでしょう。電子化・システム化すれば、担当ごとに確認を行っていた請求処理がスムーズにできます。
請求書システムを活用すれば、受領した書類がわかりやすくリスト化され、取引先や取引担当者などの詳細がすぐに把握できます。請求書の確認作業が効率化できるため、ミスが起こりづらく作業時間も削減できるでしょう。
また、支払依頼書を作成して申請する作業も承認作業もシステム上で行えるため、送付して確認してもらう手間がかかりません。未承認・承認・否認分がひと目でわかるため、申請した請求書の確認漏れを削減できます。
また、請求書システムを活用すれば、必要書類をすぐに検索できるため、該当書類をすぐに呼び出せます。探す手間が省けるため、これまでファイルで管理していた企業の方は、効率化できるでしょう。
4.まとめ
請求書処理の流れについて詳しく解説しました。改めて確認してみると、請求書に関わる業務だけで、多くの人員と時間を割いていたことがわかるでしょう。請求書システムを活用して自動化、電子化できる部分を増やせば、請求書にかける業務時間を減らせます。
一人ひとりが確認していると、時間がかかって大変!なんとか業務改善したい!と考えている方は、弊社のGO!!電帳システムを導入してみてはいかがでしょうか。受け取り・送付・保存・申請・承諾のすべてがシステム上で行えるため、ミスを削減できて管理もしやすくなります。
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