ペーパーレス化成功事例と失敗しない導入方法
多くの企業が課題とするペーパーレス化。実際に成功している企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか?この記事では、成功事例と失敗しない導入方法について解説します。
1.ペーパーレス化は導入が難しい?
ペーパーレス化を進めたいと考えた時、企業内ではさまざまな問題があげられるでしょう。
- 課題解決のためには初期コストがかかる
- 全社員が使える案を考える必要がある
- デジタル化の必要性が感じられていない
- ペーパーレス化により業務効率が悪くなる
ペーパーレス化を行う際は、誰もが業務を行いやすく、デジタル化により効率が良くなったと感じられる結果にならなければなりません。
コロナ禍によりテレワークを強いられた際にも、デジタル化に抵抗を感じている人が多く、中々テレワークに移行できなかった企業も多いでしょう。
ペーパーレス化を成功させるためには、そうした問題点を払拭しなければなりません。
2.ペーパーレス成功事例
ここでは、実際にペーパーレス化に成功した企業と自治体の事例をご紹介します。ペーパーレス化を実現することで、コスト削減や業務効率化アップにつながっている事例もあります。ペーパーレス化を課題に抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
【成功事例1】ぺんてる株式会社
ぺんてる株式会社は、日本を代表する総合文具メーカーです。ぺんてるでは、ペーパーレス化を取り入れたことで、会議時間を大幅に短縮することに成功しました。
ぺんてるは、毎週月曜日に経営陣が集まって経営会議を行っています。会議は長時間に及ぶことが多く、会議にかける時間と労力に負担を感じていました。
その問題点を振り返ると、役員全員が事前に資料に目を通すのが難しい問題があげられました。問題を解決するために、新しい経営方針に「スピード感のある意思決定」を打ち出し、この方針に従って会議時間を短縮するべく動き出したのがペーパーレス化の始まりです。
iPadを活用した会議システムを導入することで、毎週行われる経営会議の時間は大幅に短縮されました。長い時では半日かけても結論の出なかった会議を、1回1.5時間と定めることに成功したのです。
【成功事例2】電通ランウェイ
電通ランウェイは、メディアソリューション領域の成長戦略加速のために設立された、電通グループの戦略子会社です。そんな電通ランウェイでは、テレワークをきっかけにペーパーレス化を実現しました。
電通ランウェイでは、テレワークに移行する際、問題となる点がいくつかありました。1つ目は、業務内に紙やはんこが介在している点です。紙の手続きが必要になれば、社内手続きを行うために出社しなければなりません。
2つ目は、メール依存による情報共有と文書管理の難しさです。社内で過ごしていれば、社内のファイルサーバーでの共有、重要事項は口頭で伝えることで解決していました。しかし、テレワークとなり各自が自宅やレンタルオフィスで行うようになると、ウイルス対策をしながらも社外からアクセスしやすい環境を作らなければなりません。
電通ランウェイでは、文書管理・情報共有・承認システムを叶えるシステムを導入し、ペーパーレスの問題を解決しテレワークに成功しました。
参考:mitoco
【成功事例3】青森県弘前市役所
青森県弘前市役所では、ペーパーレス化により紙の使用量とコスト削減に成功しました。弘前市役所は、以前から紙の使用削減が課題としてあげられていました。そこで、ペーパーレス化を進めていくためには、会議資料の紙の使用を減らすことが有効だと判断し、会議システムを検討するに至ります。
弘前市役所では、ペーパーレス化を進めるタイミングでコンピューターの更新時期を迎えていたこともあり、タッチディスプレイが使えるSurface Proの導入を決意。タッチ操作で資料に手書きできる点や、細かい文字も拡大して見られる点が決め手となり、幹部会議で使う資料のペーパーレス化を実現しました。
弘前市役所は、会議のペーパーレスを実現したことで、資料に使っていた紙約14,000枚と、紙代・トナー代約142,000円を削減。ペーパーレス化を実現することで、環境にも経費にも優しいことを証明してくれました。
3.成功事例から見たペーパーレス導入方法
ここでは、成功事例からペーパーレスの導入方法について解説します。ペーパーレス化が上手く行かない企業の方は、ぜひこの手順で導入を進めてみてください。
紙の使用量・使用数が多い業務を洗い出す
ペーパーレス化を成功させるには、企業の中で紙の使用量が多い業務を洗い出すのが先決です。全部署で、紙を使用している業務を洗い出していきましょう。
先程の成功事例でご紹介した企業や自治体の多くは、会議資料の紙の使用数が重要視されていました。これは、企業・自治体の中で一番紙を使用している業務が会議だったからです。
どの場面で紙を多く使っているかは、企業によって異なります。契約書や請求書、社内での申請書や報告書、社内外で共有する書類はたくさんあります。そのすべてを紙で発行している企業は少なくないでしょう。
ペーパーレス化できる範囲・対象を選定
紙の使用量や使用している項目を洗い出したら、ペーパーレス化を行う範囲と対象を決めていきます。紙の使用量が多いものから順番に決めていくのがよいでしょう。
まずは使用量の多いものの中から、ペーパーレス化しやすいものを選定してください。使用量が圧倒的に多いものでも、社外とのやりとりに必要な書類は完全に電子化するのは難しいです。まずは、使用量の多いもののなかから、すぐにペーパーレス化しやすいものを選定しましょう。
ペーパーレス化を考える際は、その文書が必要なものかどうかも同時に判断できます。中には、昔からのしきたりで行っているものの、不必要だと感じているものもあるかもしれません。ペーパーレス化を見極めると同時に、必要か不必要かも選定していくと業務効率化につながります。
ペーパーレス化の課題・解決策
ペーパーレス化を進める文書が決まったら、現状なぜペーパーレス化できていないのか、ペーパーレスを進めるにあたってどのような問題が発生するのか?考えていきます。
ITリテラシー不足が問題なのであれば、全社員が使いやすいものは何かを考える必要があります。使いづらさや、導入を行ううえで知識不足があれば研修を行うのも一つの手です。
課題と解決策を明確にすることで、ペーパーレス化導入が進めやすくなります。
解決策に適したシステム・ツールの導入
解決策が明確になったら、それに適したシステム・ツールを導入しましょう。
- 社内申請書や稟議書を電子化するなら「ワークフローシステム」
- 社内文書をまとめて電子管理するなら「文書管理システム」
- 帳簿に必要な書類を電子化するなら「帳簿電子化ツール」
このように、目的によって導入したいシステム・ツールは異なります。ぜひ、企業にとって最適なシステム・ツールを見つけてください。
4.まとめ
ペーパーレスの成功事例と、導入方法について解説しました。企業が課題としている問題としっかり向き合うことで、根本的な解決策となるシステム・ツールを導入できるでしょう。成功事例にもとづいて、まずは社内でペーパーレス化について話し合う機会を作ってみてください。
弊社のGO!!電帳の文書管理システムでは、請求書や契約書などの社内文書をまとめて管理できます。取引先への電子データの送付もできるので、電子化に対応している取引先とのやりとりをペーパーレス化できます。
ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか。
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