請求書の支払期限の設定は?期日設定や期限を過ぎた場合の対応を解説!
請求書の支払期限はいつに設定するのが良いのだろうか?期限を設定して請求書を送ったのに、取引先から支払いが行われない!といった問題で悩んでいませんか。
この記事では、請求書の支払期限の設定方法と、支払期限を過ぎたのに支払ってもらえなかった時の対応について解説します。金銭が関わる問題だからこそ、トラブルにならないように確認しましょう。
1.請求書の支払期限の設定方法
請求書の支払期限は、必ずこの日にちでなければならないというルールはありません。会社や取引先間で定めたルールに基づいて設定されています。多くの会社がどのような基準で支払期限を設定しているのか、設定方法について確認していきましょう。
会社にとって最適な支払期限を決める
請求書の支払期限は、会社にとって最適なタイミングで決めましょう。会社のキャッシュフローと照らし合わせて決めると、資金繰りを行いやすいです。
取引先主体にしてしまうと、自身の会社の資金繰りが上手くいかないかもしれません。取引先のタイミングに合わせて変更を求められた場合に限り、臨機応変に対応しましょう。
法律で定められた日にちのルールはありませんが、社内で支払い期限を統一しておくと管理しやすいです。支払期限を統一することで、支払漏れ防止にもつながります。経理担当者の負担も軽減できるでしょう。
一定のサイクルを決める
継続的に取引をする企業が相手の場合は、一定のサイクルを決めましょう。一般的に採用されているサイクルは、以下の2つです。
- 月末締め、翌月末支払い
- 月末締め、翌々月末支払い
多くの企業が月末で一ヶ月分の取引分を締め、翌月か翌々月の末に支払いをしています。しかし、締め日も支払日も末日に設定する決まりはありません。
実際、末締め翌月15日、20日払いにされているところもあります。締め日を20日にして翌月5日などに設定されている企業もあります。
前の項でもお伝えしたように、会社にとって最適な支払期限を元に一定のサイクルを決めるのがよいでしょう。
下請代金支払遅延等防止法は守る
下請代金支払遅延等防止法とは、中小企業庁が公正取引委員会と連携して運用している取り決めです。下請代金の支払遅延を防止することで、親事業者が下請事業者に対して公正な取引を行えるように推進しています。
下請代金支払遅延等防止法の中では、下請代金の支払期日は、親事業者が下請会社やフリーランスに報酬を支払う場合、納品を受けてから60日以内の、できるだけ早い期間内に支払わなければならないと定められています。
詳しくは、中小企業庁のホームページ内の「下請代金支払遅延等防止法」のページを参考にしてください。
2.支払期限の記載方法
支払期限を定めたら、請求書にも支払期限を記載しましょう。予め取引をする際に支払期限を伝えていても、請求書に記載しておかなければ再確認が必要になります。
請求書に支払期限を記載する際は、取引先が確認しやすい場所に記載しましょう。請求金額や振込口座など、確認すべき情報が集中している箇所に記載すると、見落としが少なくなります。
小さく端に記載するなど、わかりにくい場所だと見落としによるミスが発生するかもしれません。請求業務では、いくつもの企業から送られてきた請求書を確認する企業が大半です。金銭を伴う業務のため、神経を張り詰めて確認をする業務です。
トラブルを防ぐためにも、「記載すればわかるだろう」という気持ちではなく、ひと目で見てわかりやすい記載の仕方を心がけましょう。
また、支払い期限は定めた日にちを明記してください。本日から30日以内など曖昧な期限を記載すると、取引相手の混乱を招きます。請求書が後回しにされ、結果支払忘れが起きることもあるでしょう。
翌月末ならば、◯月30日というように確かな日付を記載してください。
3.支払期限を過ぎても支払われない時の対応
取引先に請求書を送ったのに、支払い期限を過ぎても支払われない時はありませんか?支払いが行われないと、慌ててしまいますよね。支払期限を過ぎても支払われない時には、いくつかの原因が考えられます。まずは原因を確かめ、適切な対応を行いましょう。
自社にミスがないか確認
支払いが行われていない場合は、自社にミスがないか確認しましょう。請求書を送る相手や、請求書の内容に間違いがあったかもしれません。その場合は、正しい取引相手に正しい請求内容が届いていないため、支払いが行われることはありません。ただちに送り先と、請求書の内容を確かめましょう。
この段階でミスが起きていた場合は、改めて請求書を作成し直し取引先に謝罪を入れ、再度請求書を送付し直してください。請求書を再送する際は、一度目よりも入念にチェックしましょう。二度も間違いが起きてしまうと、取引先からの信用を失うことになりかねません。
取引先に確認
自社でミスが起きていない場合は、取引先がうっかり支払いを忘れているだけかもしれません。まずは、取引先に現状を確認しましょう。ここでやりがちなのが、「支払われていないのですが、どうなっているんですか?支払ってもらえないのですか?」と高圧的な態度で詰めてしまうことです。
うっかり忘れていた場合でも、突然責められてしまうと気分のいいものではありません。今後の取引関係を悪くしてしまう可能性があります。
請求業務は多くの請求書を確認するため、うっかりミスをしてしまうことはあります。まずはメール・電話で確認を行い、忘れていた場合はいつまでに対応してもらえるのかを確認しましょう。
故意で支払われなかった時は内容証明を送る
取引先に確認をしても一向に支払ってもらえない場合は、内容証明書を送りましょう。内容証明書とは、内容証明郵便で送ることで取引内容や請求書を受理した日付を記録に残すものです。
メールや催促状を通常郵便で送るよりも効力が高く、支払ってもらいやすくなります。内容証明郵便の作成には一定の規則があるため、送る際は対応している郵便局で詳しく尋ねましょう。
請求書の有効期限は?
支払期限内に支払ってもらえなかった請求書の有効期限は、支払期限の翌日から2年間です。この期間内であれば、請求先に請求が可能です。
しかし、2年を過ぎてしまうと請求書の有効期限は切れてしまいます。内容証明を送ると半年間有効期限を伸ばせます。万が一支払ってもらえない場合は、2年間は請求書を保管しておき相手に支払ってもらえるように対応する必要があります。
ただし、裁判を起こすなど法的措置を取るとなれば、時間と労力がかかり、取引相手との関係性は切れる可能性が高いでしょう。どうしても支払ってもらわないと困る大口の案件や、騙されてしまった場合は法的措置を取るのが最適です。
4.まとめ
請求書の支払期限の設定は、下請代金支払遅延等防止法の範囲内であれば定められたルールはありません。しかし、ルールがないからといって支払期限をバラバラに設定してしまうと、未払いやミスにつながります。
請求書や支払を管理しやすくするためにも、一定のサイクルを決めて支払期限を統一するようにしましょう。また、取引先が支払期限を過ぎても支払ってくれない時は、冷静に対応するように心がけてくださいね。
弊社のGO!!電帳の文書管理システムを活用すれば、請求書をまとめて管理できます。システムで管理できるので、送付間違えや請求書の内容ミスが起こりづらくなります。ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか。
3ヵ月無料‼