合名会社は、無限責任社員のみで構成されている会社形態です。無限責任社員とは、会社が債権者に対して負う返済義務を、個人として連帯しなければならない社員のことで、会社の債務がなくなるまで、自ら借金をしてでも返済しなければなりません。

合名会社のメリットは、「株式会社」での最終的な意思決定は「株主総会」であるのに対して、合名会社では経営する上での全ての意思決定を「社員総会」で自由に決めることができることです。

更に、少人数で会社を設立できるメリットがあります。平成18年に新たに施行された会社法により、無限責任社員１名以上で成立可能となりました。また、合名会社の場合、社員は業務執行権と代表権を持つことができます。株式会社のように出資者と労働者の乖離がなく、自らの意思を経営に反映できるメリットがあります。デメリットは、社員がすべて無限責任社員であり法的責任は重いことです。また、社会的信用度が株式会社に比べて低いこともあります。