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請求書や領収書等の帳票を再発行するリスク

請求書や領収書等の帳票は、企業のお金に関わる大切なものです。紛失による再発行には、大きなリスクを伴います。それぞれ、どのようなリスクが考えられるでしょうか?ご自身が紛失された時はもちろんのこと、再発行を依頼された時のために双方のリスクを確認しておきましょう。

また、請求書や領収書等を紛失しないための方法についても解説します。あわせてご確認ください。

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1.請求書は再発行できる?

請求書の再発行は可能です。発行を依頼された場合は、該当する請求書を確認するために、先方に詳細を確認しましょう。金額や品目、覚えていれば発行日を確認できると見つけやすいです。

この時、どのような理由で再発行を希望するのかも確認しておきましょう。紛失の場合ならば、前回の請求書と同様のものを再発行すれば問題ありません。しかし、金額や内容などの記載内容が間違っている場合は、正しい内容を確認する必要があります。

2.請求書を再発行するリスク

取引先のミスにより請求書内容に相違がある場合は、問題なく再発行できます。こちらのミスで紛失した場合も、請求書の再発行は可能です。しかし、紛失の場合は再発行することで生じるリスクがあります。どのようなリスクが考えられるのでしょうか?請求書を再発行する前に確認しておきましょう。

二重請求になる可能性がある

請求書を再発行する場合、請求書の管理に気をつけなければ二重請求になる可能性があります。例えば、請求書を送付する側の経理担当者が、再発行した後に原本の請求書を見つけた場合、支払い前の請求書と混じって二度支払いをしてしまうかもしれません。

支払いを終えた後に発覚した場合、返金処理をするなどの手間が生じてしまいます。双方の経理の手間が生じてしまうため、請求書の管理には気をつけましょう。

請求書を再発行する場合は、再発行のものと一度目に発行したものの区別ができるようにしておきましょう。請求書の備考欄に再発行であることを入れたり、再発行後に区別できるようにスタンプを押したりするとわかりやすいです。

保管義務が果たせず指摘を受ける可能性がある

確定申告のタイミングで請求書の紛失に気づいた場合、再発行までの空白期間で税務調査の指摘を受けるかもしれません。請求書を再発行しても、郵送の場合1週間はかかるためです。

また、確定申告などで経理担当者が忙しいタイミングだと、処理時間が長くなり再発行までに時間がかかるかもしれません。再発行を依頼する場合は、発覚したタイミングで早急に依頼するようにしましょう。

請求書は仕入や売上の事実を証明するための大切な書類です。法人税法や所得税法でも、法人や消費税の納税をしている個人事業主は7年間、消費税の納税をしていない個人事業主は5年間、請求書を保管する義務があります。

請求書が手元になく、取引の証明ができない場合は追加課税のリスクが生じるかもしれません。

発行日を間違えると別請求と判断される

再発行時、再発行日の日付を記載するのか、前回と同じ日付を記載するのか悩む経理担当者も多いでしょう。請求書の再発行を依頼された場合、発行日は前回と同じ日付にするのが一般的です。

発行日を別日に設定した場合、再発行にも関わらず別請求と判断される可能性があります。また、再発行を依頼した側が一度目の請求書を見つけた場合、発行日が違うと支払いを二度受け取ったとみなされます。再発行分と一度目の請求書の管理をしやすくするためにも、発行日は合わせましょう。

3.領収書は再発行できる?

領収書は請求書とは異なり、簡単に再発行してもらえるものではありません。なぜならば、領収書は経理上ではお金そのものだからです。実際、領収書を依頼された際の発行義務はありますが、再発行に応じる義務はありません。

領収書を紛失してしまった場合は、出金伝票の支払い記録に紛失した領収書の内容を記載して対応しましょう。支払先・日付・但し書き・支払金額がわかれば、経費として認めてもらえるかもしれません。

ただし、領収書とは異なり事実確認が必要となるため、税務署からの反面調査による確認行為が行われます。具体的には、出金伝票に書かれた内容が事実かどうか支払先に書面か直接問い合わせる方法です。反面調査で支払い事実が確認できると、経費として認められます。

4.領収書を再発行するリスク

領収書は簡単に再発行できるものではないとお伝えしました。実際、領収書を再発行するとどのようなリスクが生じるのでしょうか?考えられる3つのリスクについて解説します。

不正利用される可能性がある

領収書を簡単に再発行できない一番の理由は、不正利用される可能性があるからです。「紛失した」という理由で再発行を依頼されても、依頼された側からは事実を確認することはできません。信用して再発行した結果、経費の水増し計上に使われてしまう可能性があります。

架空計上を疑われる可能性がある

再発行した領収書が架空計上に利用された場合、何も知らなくても脱税に協力したと疑われる可能性があります。信頼して再発行する場合は、必ず再発行した経緯を記録し、再発行した領収書であることがわかるようにしておきましょう。

再発行する際の領収書には、再発行分であることを記載しておくと安心です。元の領収書が相手の手元にある場合でも、再発行した領収書だとわかれば架空計上に加担したと思われる心配が減ります。

また、再発行時は領収書を再発行した証拠となるように、経緯を記録しておくと安心です。なぜ再発行することになったのか、元の領収書はどうしたのか、といった内容を記載しておきましょう。紛失の場合は、紛失のために再発行をし、紛失したため元の領収書を回収できなかったという事実を記載します。再発行を依頼された日付も同時に記録しておくと安心です。

収入印紙を貼る必要がある

5万円を超える領収書を発行する場合、領収書に収入印紙を貼らなければなりません。再発行だからといって収入印紙を貼らずに送付すると、印紙税法違反に該当します。

善意で再発行をするにも関わらず、収入印紙代まで負担するのは納得がいかないかもしれません。5万円を超える領収書の再発行依頼を受けた場合は、予め収入印紙代を相手持ちにしてもらうと負担が和らぎます。再発行自体にリスクを伴うわけですから、再発行手数料として金額を請求するのは妥当でしょう。

5.請求書・領収書の紛失を防ぐには

請求書や領収書の再発行には、必ずリスクが伴います。「なくしてしまったら再発行してもらおう!」と気軽に考えられるものではありません。しかし、経理関係の書類は管理が難しく紛失してしまう時もあるでしょう。特に紙の書類は管理が難しく、7年分も保存しておくと事務所の収納場所を圧迫してしまいます。

クラウドサービスなど、請求書を電子管理できるシステムを利用すれば、紛失のリスクを防げます。紙書類を保管する必要もなくなるため、収納場所を圧迫する心配がなくなります。再発行を依頼された際にも、電子のやりとりであればタイムロスをなくしてすぐに対応できるでしょう。

6.まとめ

請求書や領収書等の帳票を再発行するリスクについて解説してきました。請求書や領収書の再発行にはリスクが伴います。特に、領収書の再発行はリスクが高く、応じてくれる企業は少ないのが事実です。請求書や領収書の紛失を防ぎ、正しく管理できるようにしましょう。

弊社のGO!!電帳の文書管理システムならば、請求書や契約書などの必要書類を一括管理できます。ペーパーレスで一つの画面で管理できるため、紛失の心配がありません。

ぜひ一度、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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本コラムは、ユーエスエス編集部がお届けします。

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